公開日 : 2020/03/11

平洲記念館

施設の正式名称:東海市立平洲記念館・郷土資料館
施設の連絡先:052-604-4141
施設の形:市営博物館
運営母体:東海市 教育委員会 社会教育課
運営母体の連絡先:052-603-2211(代)
所有者:東海市
料金体系:無料
イヤホンガイド:
予約の必要:無(団体の場合は有)
※ 掲載当時と情報が異なっている場合がありますので、開館時間休館日イベント等、正確な最新情報は公式URLをご覧ください

質問3「開館当初の見せ方から変化した部分はありますか、もしあればなぜ変化させましたか」

この建物ができたのは、かなり古いですか 

 二分割されています。
 細い通路をはさんでコンクリート打ちっぱなしの建物が、1974(昭和49)年3月3日に開館しました。
 一方のタイル張りになっている建物が、2000(平成12)年に細井平洲先生没後200年を記念して増築したものです。

 増築を計画した時はそうでもなかったのですが、実際にかかろうとしたときにいわゆるバブルがはじけてどうするかとなりました。
 当時の国土庁に ”地域間交流支援事業”という、複数の地域で連絡をとりながら交流している事業に対し交付される補助金制度がありまして、私共ちょうど平成7年から平洲サミットといって、細井平洲先生と関わりのある地域と交流する事業をやっていて、それが該当するのではないかということで申請したのです。

 そうしたら、全国の3つのうちの1つに採択されました。
 該当したのでそれじゃやりましょうということで増築した部分が、没後200年記念の一番大きな成果品です。

質問4「続けていくにあたって苦労されていること、お困りごとがもしあれば教えてください」

 今は細井平洲を知らない人が増えました。
 特に若い人は、漢文の掛け軸ばかりの展示を見ても、わからない。小学生とか来るんですけれども、入らない。だから、率先して入れ込んでいます。

 こういう人物展示は、細井平洲先生に限らなくて難しいと思いますが、色々工夫しています。
 例えば正面に、少なくとも絵として見てもらえるように絵巻物をおいてある。
 さらに興味がある人は、詳しい説明文を置くなど他の部分を見せる、などです。

他に展示する上での苦労はありますか

 保存のことを考えると、ずっと掛けておくわけにもいかないので、展示替えをします。
 変えてもだれも気づかなくて張り合いがないというのは正直ありますが。

 やっぱり光の害があるので、本当はああいうものは展示しないのが一番いい。
 展示するなら床の間、障子の光が一番いい。
 うちは博物館用の照明を使っていますが、資料保存には本当は見せないが一番いいのです。

質問5「その他、ご来場の方々に何かお伝えしたいことはありますか」

 細井平洲の没後に、弟子たちがまとめた『嚶鳴館遺草(おうめいかんいそう)』は、明治維新の立役者となった吉田松陰、西郷隆盛などが思想的に影響を受けた書物でした。

 当館には、その『嚶鳴館遺草』の版木の他、平洲直筆の漢詩の掛け軸などが多数飾られています。

 時代と共に、当時の文章、漢文が読めない人が増えましたが、幸い、平洲先生に関する書物は、細井平洲研究者の小野重伃先生によって、現代語訳されて研究もされています。

 当館の平洲ホールにはそれら平洲関連の書物が一通り揃っていてすぐに調べることができますので、興味がある方は是非一度ご来館いただければと思います。

見学した際の感想:

 こちらの施設は、昨年弊社が出版した本『情熱の気風―鈴渓義塾と知多偉人伝』に縁の深い細井平洲先生の記念館であり、平洲祭などで何度も伺う機会があり、本も販売していただいているのですが、いつも時間がなくて、今回のインタビューでようやくじっくり見学することができました。

 東海市民に平洲先生という郷土の偉人を教え、郷土の貴重な資料を保存し次に伝えていくという役割を持った施設であると同時に、全国から私のように、是非一度行ってみたいと思われている施設でもあるというユニークな記念館。

 幕末の志士達に「治国の名著」として広く愛読されていた『嚶鳴館遺草』の版木等、拝見できてよかったです。

<アーカイヴインタビュー目次>

 第1回 世田谷区立 平和資料館
 第2回 川崎市平和館
 第3回 蘆花記念館
 第4回 東京メガネミュージアム
 第5回 世田谷文学館
 第6回 下町風俗資料館
 第7回 たばこと塩の博物館
 第8回 平洲記念館