ミュージアム公開日:2018/05/29 | 更新日:2020/09/08

世田谷文学館

  • 施設の正式名称 : 世田谷区立世田谷文学館
  • 愛称 : セタブン
  • 施設の住所 : 日本, 東京都世田谷区南烏山1-10-10
  • 施設の連絡先 : 03-5374-9111
  • 施設の形 : 区立博物館
  • 所有者 : 世田谷区
  • 運営母体 : 公益財団法人 せたがや文化財団(指定管理者)
  • 運営母体の連絡先 : 03-5432-1501(せたがや文化財団)
  • 料金体系 : 有料
  • イヤホンガイド : 無(企画によっては有)
  • 予約の必要 : 無(団体の場合は有)

※ 掲載当時と情報が異なっている場合がありますので、開館時間、休館日、イベント等、正確な最新情報は公式URLをご覧ください

この施設の設立趣旨

「区民が文学に関する知識を深めるとともに、自らが学び、創造し、交流することにより教育・文化の振興と豊かな地域社会の形成に寄与するため世田谷文学館を設置しました。」
(世田谷文学館 概要より)


以下、文章及び写真:木原(フィールドアーカイヴ 代表)

ぐるっとパス2018 体験記(2018/05/29)

今回の目的地 世田谷文学館は、実はゴールデンウィーク中に一度チャレンジした場所でした。

暑い中、バスを乗りついで歩き回って必死に行ったのに、月曜祝日の翌日の火曜日だったため休館というがっかりな経験をしたにも関わらず、再チャレンジしようと思ったのは、

  • とにかく目立つポスター!

林芙美子さんの企画展があったからです。

私の生活圏内の行く先々でこちらのポスターが目にとまり、とても気になって仕方がなかったからというのもあり。
6月に林芙美子さん邸の内部公開に申し込んでいるからというのもあり。
とにかく残り少ないぐるっとパス期間、他にいくつも行きたい場所がある中で、再度、こちらに行くことにしました。

前回、バスで行ってひどい目にあったので、今回は車で行くことにしました。
バスで家から2時間以上かかったのが、嘘のように、車では30分かからず着きました。

そして交通手段を迷っておられる方は、是非是非、車で行くことをおすすめします!
なぜなら。
駐車場がとっても面白いシステムだから!


  • この後、中に入って自分でスイッチを押します

  • 運転手自らが操作します

  • 中はいたって普通の駐車場です

いままでデパートの機械式駐車場などは経験していましたが、
そのどれもが、人は車の外に出て 車が自動で車庫に入っていくという形式でした。

ここは、全員が乗ったままで運転手自らが操作する機械式駐車場。
運転手がボタンを押すと、下に降りながら90度回転するんです!

いつも、デパートで車が車庫にすいこまれていく時、そのまま中にいたら楽しそうだなぁと思っていた、それが体験できます。

結局は建物の下の地下駐車場に行くだけで、狭い土地の有効活用なのでしょうけれども、これは是非、体験していただきたい。何より無料なのが良心的。

そんな風変りな駐車場だけでかなりテンションがあがったのですが、他にも面白い場所や発見がありました。

まずは企画展の案内がいたるところにあり、遊び心満載。


  • 入口

  • エレベーター

  • 受付

入口のキャプションは「ああ、二十五の女心の痛みかな!」
前回、休館の時にこれを見て、
「二十五じゃないけど心痛い!」と思った覚えがあります笑

エレベーターには鏡をはさんで「これでもか!まだまだ」

受付のお金置き場には「馬鹿にするな」

企画によって違うのかもしれませんが、なかなか攻めてます。

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それから、最近リニューアルしたばかりという図書館。


  • こういう場所、好きです

  • この場所の他、昔の雑誌が読めるコーナーなどもありました

入口すぐの場所には、『暮らしの手帖』や『BRUTUS』など、昔の雑誌が大量に、そして気軽に手にとれる状態で置いてあり、そういう雑誌を読むのが大好きな私にとっては非常に贅沢な空間となっていました。

これ、さらっと書いてますが、こういう場所、なかなかないですよ。

江戸東京博物館の最上階にある図書館には、昭和初期の雑誌が大量にあり、読み放題で幸せだったのですが、それはあくまで私がそこで司書(短時間契約職員)をしていたから。
閉架式なので、申込みをして一部づつしか閲覧できないのが一般的です。

奥は子供向け空間となっているのですが、そちらも写真のように遊び心があり、楽しい空間になっていました。

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あとは、写真に撮り忘れていたのですが、外の鯉の見える風景。

この文学館周辺は、もともとウテナという化粧品を販売した創業者、久保政吉さんがお住まいになっていた場所&ウテナ工場跡地で、つい最近まで創業者の邸宅が残っていたらしく、鯉の池はその名残りでした。
なぜそんなに詳しく知ったかというと、その鯉が見える館内テラスに、取り壊される前の様子を克明に記した冊子が置かれていたから。
その冊子が面白すぎて、しばらく読み耽ってしまいました。
やっぱり、私は建物好きで、創業者物語好きなんだなぁ。

—–

そのテラスの横にミュージアムショップがあるのですが、ここにもいろいろ攻めた商品が置かれていました。
中でも気になったのは、竹紙の販売。

悩んだ末に買わなかったのですが、放置竹林をなんとかしたいという試みからの竹紙は共感するし、応援したいです。
(じゃあ買いなさいって話ですよね笑)

そして肝心の企画展『貧乏コンチクショウ』。
てっきり無料で入れるのかなと思っていたのですが、企画展に関しては有料💦
ここまで来てやめるのもなんなので、団体割引価格、640円を支払って入場しました。

例によって、写真は全てNGだったので、頑張って書いて紹介します。

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建物紹介メインの林芙美子記念館に対し、この展覧会は人物紹介と作品紹介が主でした。
作品が一冊も販売されていない記念館に対して、文学館ではミュージアムショップに作品が大量に、本からDVDから置かれていました。

あと、面白かったのが、旅に関するコーナー。
旅行先から書いた手紙や、旅行先で来ていた服やカバンなどが展示されていました。

それから亡くなる前日に着ていた服や身につけていた時計などの展示も。

邸宅の公開をしている記念館を拝見している時も思ったのですが、
はたして、ご本人はこういう展示を望んでいるのだろうか?
ご存命だったら手紙とか公開することを許可するだろうか?
…などなど、自分がこの方の立場だったら…ということをつい考えてしまうわけなのですが、それらを見たいと思っているファンもいて、遺品を捨てるに捨てられない管理者にとっては、整理して非公開にして死蔵しておくわけにもいかないわけで、結局、時々、こういうのがあるんですよ!と公開していくしかないのかなと思います。

私も、父の情報の整理がついたら、手紙や手帖などを公開していくだろうなと思っているので、どのように公開するか、どこまで公開するかをよく考えなければいけませんね。

2階の企画展しか見ないつもりだったのですが、1階の常設展が思いのほか面白く、北杜夫さん関連の展示もとても興味深かったです。

北杜夫さんはお父様も有名な方(斎藤茂吉さん)です。

どうやら、北杜夫さんがご存命の際に企画展が世田谷文学館で行われた縁で、北杜夫さんが亡くなった際に、ご遺族の方が、お父様の遺品と合わせてこの文学館に遺品を寄贈したみたいです。

これは、夏目漱石さんのご遺族が神奈川近代文学館に寄贈したのと同じで、縁のある文学館に寄贈というパターンですね。

常設展で他には、ムットーニのからくり劇場がありました。

数台のからくりが置いてあり、時間にあわせて装置が動くのですが、一つ見たら全部見たくなり、結局1時間くらいかけて順番に全部見てしまいました。

二部構成のからくり劇場の合間に40分くらい時間があったので、館内のレストランに入りました。


  • こういう場所、好きです

喫茶どんぐり。

「障害のある方が一般就労を目指して働いている喫茶店です」とのことでした。
そういう活動支援もいいですね。

急いで食べたので写真を撮りそびれましたが、ピラフやパスタやアップルパイやカモミールティーもおいしくいただきました。

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からくりは、どの作品も、そう動くのか~!という驚きがあり、面白かったです。

一つ注意点。


  • ステキな冊子ですが、からくりを見る前に中を読まないように。

こちら、文学館で配られているムットーニコレクションのパンフレットなのですが、各作品のいっちばん見どころの、そう動くのか~!の部分、ある意味「オチ」が載ってしまっているので、初めて見に行く際は、先に読んでしまわないように笑。

ムットーニさんを知らない方でも、作品の小説を知らない方でも、楽しめるコーナーです。

そういえば、これも、ある意味、縁のある文学館に寄贈というパターンですね。

ムットーニさんは亡くなっていないので、遺族からの寄贈というわけではないですが、これらの大がかりな装置をすべて自宅に保管しておくのも並大抵なことではないので、こうやって文学館で適切に管理され、公開されているというのは、製作者も文学館もお客さんも嬉しい、三方良しなパターンだなと思います。

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