公開日 : 2018/10/02

鉄道博物館

大宮にある「鉄道博物館」は、公益財団法人 東日本鉄道文化財団が設立した鉄道の歴史博物館です。

東日本旅客鉄道(JR東日本)の創立20周年記念事業のメインプロジェクトとして、また、2006年(平成18年)5月14日に閉館した交通博物館に替わる施設として、2007年(平成19年)10月14日の鉄道の日に開館しました。

設計はジェイアール東日本建築設計事務所。
建設場所は、さいたま市大成地区です。

今日10月1日が都民の日で、しかも公立小学校が休日になることを忘れていて、あやうく学校に行かせるところでした💦
まさかの三連休が連続4回。来週もか!

毎年そんなではなかったはずと、不思議に思って調べてみたら、都民の日、2017年は日曜日、2016年は土曜日で、2015年は木曜日。
都民の日が月曜か金曜にならない限り、連休感は出ないわけです。

こちらとしてはがっつり仕事をしようと思っていたのだけれども、こうなってしまうと全く仕事にならず、いっそのこと子供達が一番行きたいところを聞いてみると、「鉄道博物館(のバームクーヘン)」!

名古屋のリニア・鉄道館に行った際に食べた新幹線形のバームクーヘン。

もちろん一気に買ったわけではなく、何回分かです。 あまりに好きすぎて捨てられずに残してあるというわけ。

これを子供達がやたら気に入ってしまい、「名古屋に買いにいく!」と言われ続けて困って、名古屋よりは近い大宮の鉄道博物館に連れていき、同じものを発見したというわけです。

確かに、びっくりするほどおいしい。
二鶴堂という博多の菓子メーカーが作っているもので、ちゃんとした銘菓を作っている老舗が担当しているので味もちゃんとしています。

外側も本格的によくできた形なので、そりゃあ子供達は気に入るよなぁという商品です。

鉄道関係の商品って、こういう本格的なものが結構多くて、ちゃんとしたメーカーと組んで本気で作っているので、買って失敗したなぁとなることが少ないのが良いです。

施設内も、以前にコラム「印刷博物館」で書いたように、本当に愛があふれています。
作った人達が本当に鉄道好きなんだろうなぁと感じられる施設なのです。

それぞれの列車に合った最善の方法で保存公開しているのはもちろんですが、列車だけでなく、その裏で働く職人さん達にまで光があたっていて、まさに愛ある保存継承、という感じです。

2018年7月に歴史・未来・仕事コーナーに分かれた新館ができていました。

最上階4階のレストランは博物館系にありがちな、ちょっと残念な味でしたが、他の場所は気合たっぷりの最新設備で親子共々楽しみました。

以前行った本館のKIDS CAFEが本格的で味も価格も満足だったので、南館のレストランもこのレベルを期待してしまいました。

私はなんといっても3階の歴史コーナー。
ここ、1日中いられる自信あります笑。

でも仕方ないのですが、子供達は全くもたない。
ほんのちょっとしかいられませんでした…。

その代わりに子供達がハマったのが2階の未来コーナー。

QRコードで読み込んだカードに、自分の写真から予測されたアバターを選んで、それがいたるところの画面上にあらわれるという仕組みです。
NintendoのMiiを使っているところがうまい。
子供はおおはしゃぎで何度も遊んでいました。

電車に深めに興味がある人は、2階の仕事コーナーに並んでいました。
私達浅め親子は素通り。

この世代や好みにあわせたコーナー。おそらく戦略通りなんだと思います。

そして全対象なのが1階コーナー。
ここは、普段気にされていない電車関係の仕事に焦点が当たっていて、子供は気軽に、大人はじっくり知ることができる優れものです。

子供達は自分で作った自分専用のカードをかざして、大喜びで仕事クイズに全問挑戦していました。
こういうのとかスタンプ集めとか子供大っ好きなんですよね。

その間、私はGranClassに見入ったり、他の人が運転している様子を見たりして楽しんでいました。
駅を拡張する等の工事の様子などをタッチパネルの動画で見ることができ、面白かったので全部見てしまいました。
こういう仕事の裏側を知ることができる感じ、印刷博物館に通じるものがあります。

THE MAKINGに出てくるような作業工程好きな私にはたまらない施設です。

昔はこういうのは単にパネルで陳列するだけだったりしたのですが(その昭和な感じも結構好きだったりしますが)、それでは今は見てもらえませんから、相当の工夫が必要です。

こんなの誰がみるの?誰がたのしむ?というような部分も汲み取って、電車好きな人にも電車を知らない人にもどこかひっかかるようなつくりになっていました。

普通にある実物大の踏切と非常停止ボタンをコーナーの真ん中に置いちゃえ!ってよく企画通ったなぁと思うけれど、私これ押してみたかったですし。

一体どんな集団が作ったんだろう?

プロデュースする人が上手なのか、アンテナが高いのか、うまくいえないけれど、いまどきっぽい「デザインあ」みたいな演出が随所になされていて、なんだか感心してしまいました。

印刷博物館も鉄道博物館も同じことがいえると思うのですが、本来だったら廃れて消えてゆくであろう過去や現在の技術に対しての、理想的な次世代への伝え方がなされている貴重な施設です。

これらは現役の関係者達が、歴史と仕事に対する愛とそれをまかなえるだけの財力を持っているから可能であり、なおかつそれを知りたいと思う人が大勢いるというのが上手く循環している好例だと思います。

残念なのが、こういった巨大な資本がない分野、例えば老舗喫茶店とか遊園地とかの個々で廃れるしかない分野の保存継承。
吉原のような遊郭とか見世物小屋とか秘宝館とか提灯横丁といった裏の存在だけれどもちゃんとした文化である分野も保存継承されようがないですよね。
たまに回顧録が発売されたりするくらいです。
あとは村の神道とか祭りとかの保存継承。そこには当然裏の文化も存在するはずです。
遠野物語の世界、民俗学の世界ですね。
あるいは箒作ったり竹細工したりといった各家庭内の保存継承。
あとはやはり著作権保有者の保存継承。
こういった本来残す価値のあるものや技術も、残す気がある人がいないと簡単に廃れて消えてしまいます。

「そりゃあ、電車はみんなが好きな分野だもの!」と言われたらみもふたもないですが。

電車だって、最初に保存展示し始めた頃ってこんなに見せ方上手じゃなかったはずです。
交通博物館だった頃です。単なる歴史の保存場所だったのではないでしょうか。
そして、一部の限られた交通マニアと子供が見に来る施設だったのではないでしょうか。

ソニーが日本で初めて売り出したテープレコーダーが、当初限られたマニアにしか全く売れなかったのと同じく、その需要を作り出すのも腕の見せ所なんじゃないかなと思うのです。

資金も大切ですが、やはり愛と情熱を形にする創意工夫なんだと思います。

まあ、あの演出はなかなか素人ができるもんじゃないですけれど💦

この博物館は印刷博物館と同じく、一企業が記念事業として、集めてきた資料を企業内で保存しながら一般公開展示というパターンですね。

鉄道業界も、こうやって全体を遺すような遺し方をしないと遺しておけない技術、世界があるのです。

単なる企業の自社製品ショールームではなく、やるからには鉄道業界全体、廃れた技術を含めた鉄道の歴史全体を展示してしまおうというスケールの大きさが感じられました。

一見、一般向けに作りつつ、それだけではないぞ、という感じ。

さらに、本来限定的だったはずのファンを積極的に増やして生みだしている感じがとっても勉強になる施設です。

都民の日は都民だけが休みだから、きっとガラガラだろうと思ったら大間違いで、超満員でした。

我が家も、また行くことになるでしょう。
全施設のみなさま、歴史の保存展示も大事ですが、子供がまた行きたくなる限定おやつを売っていること、大事です!笑

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公式サイト → http://www.railway-museum.jp/